刺し子始めるんやったらワンポイントから気軽に始めません?

布を重ね合わせて細かく刺し縫いする技法を意味する「刺し子」。江戸時代の東北地方で寒さをしのぐために生まれた技術だそうですが、衣類が余るほどありふれた現代における刺し子の意味はそれに過ぎず、さまざまな模様を生み出すアート的要素を帯びていると言っても過言ではありません。

そんな刺し子がここ数年国内外問わず再注目を集めてますが、そのきっかけは日本ではなく海外からだったそうです。刺し子の文化的背景と独特なデザインに「WOW!COOL!!」と欧州人がうなったらしく、それから逆輸入的に日本でも再注目を浴びるようになったそうです(以前参加した刺し子のワークショップの先生から聞いたので、間違いないでしょう)。

私自身、刺し子を始めたきっかけは前述のワークショップに参加したからですが、そもそも刺し子のワークショップってほとんどないんですよね。それゆえ、私が参加したワークショップは大阪開催にも関わらず、千葉県から参加されていた方がいたほど(そのお姉さまの熱意にヤラれてしまいました、またお会いしたいです)。

初めての刺子。

それほど刺し子は、近そうで遠い存在なんですね。ということは、「とにかく刺し子気になるからやってみたい、けどどない始めたらええか全然わからへん!」というお方が日本にまだまだいると感じました。

この危機は救わねばいけない!と、謎の正義感に駆られてので、そんなお方に一言。「刺し子をワンポイントから始めません?」と。

刺し子作品を調べると、どえらい手間のかかっためちゃおしゃれな作品がGoogleやInstagramで大量に出てくるので、「こんな手間かけてやってられるか!」と、やる前に挫折してしまう人が多い気がします。

でもでも、刺し子は前述の通り、寒さをしのぐ上で生まれた技法で最たる目的は「補強」なんです。刺し子に似た技法で、デザインが最たる目的なのは「刺繍」です。つまり、刺し子にとってのデザインは補強の先にあるので、下手であろうが他人が何と言おうが、補強が出来てりゃOKなんでっせ。

そして、刺し子の糸や布に決まりはなくどれを使ってもいいそうですが(前述のワークショップで聞きました)、襤褸と言われる昔からある布や、刺し子糸が用いられることが多いです。ガッデム、そんなん集めてたら刺し子を始めるまでに三途の川が目の前に来まっせ、というのが私の考え。

なので、もし刺し子に興味があっても今一歩踏み出せない方がいたら、手持ちの針と糸と布でなんでもええから縫い縫いしてみましょう。楽しいですよ。下手とかなんとか関係なく、自分がよければそれでよし。OH YEAH!

最後に、今日ワンポイント刺し子したスニーカーの様子を載せてこの記事を終わります。いつか刺し子しながらいろんな方とお茶会したいな。ではでは。

知人に頂いた布。

カットして、縦長の三つ折りに。

刺し子っぽい感じで、三つ折りした布を縫い合わせ。

さっきの布を縫い付けるスニーカーはこいつだ!紐を通す部分を布で作ります。

甲の部分に縫い縫い。

逆側にも縫い縫い。

おしまい。ええかんじ。

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2025-01-09|
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