牛乳と豆乳のタンパク処理の違いで染まり具合が変わるのか実験。

染めの下処理の1つで「タンパク処理」というのがあります。綿や麻などの植物繊維を染める際、タンパク質を付着させ染めやすくすることです。なぜなら、タンパク質と色素が反応しやすいという特徴があるからです。

家庭でタンパク処理する場合、牛乳や豆乳に植物繊維の布を浸してタンパク質を沁み込ませることが多いのですが、そこで疑問が湧いてきました。

「牛乳と豆乳やったら、どっちがより染まりやすくなるんや?」

というわけで、今回は刺し子糸を用い、牛乳と豆乳のタンパク処理の違いで染まり具合が変わるのか、コーヒー染めで実験してみました。

今回のタンパク処理の方法

  1. 綿100%の刺し子糸を2つ用意し、片方を豆乳に、もう片方を牛乳に1時間浸す。
  2. 1を取り出し手で絞り脱水し、通気性の良い場所で乾燥させる。

今回のコーヒー染めの条件

  1. コーヒーかす 60gを1Lのお湯で20分煮出したものを染液とする。
  2. 染液に刺し子糸を1時間浸したあと水洗いし、色止めのために*媒染液に30分浸ける。
  3. 2を2セット行ったあと手で絞り脱水し、通気性の良い場所で乾燥させる。

*媒染液はお湯1.5L+焼きミョウバン 4gで作りました。

では、タンパク処理の違いで染まり具合はどうなったのか、写真で振り返ります。

今回使用する刺し子糸は、横田の刺し子糸《合太》です。

見分けやすくするために刺し子糸を紐で縛りました。白=牛乳、黒=豆乳。

今回タンパク処理に使用した牛乳と豆乳。いずれも不純物ゼロ。

タンパク処理の際、牛乳や豆乳を水と1:1で割ることがありますが、今回は染まり具合の差をより明確にするため、水で割らずにそのまま浸けました。

タンパク処理後に乾燥させた刺し子糸は、皿うどんくらいパリパリになりますね。

さて、染め液を作ります。コーヒーかす60gを1Lのお湯で20分煮出します。

染め液が完成したら刺し子糸を水で濡らし手でぎゅっと脱水し、染めていきます。

染めて1時間経ったので、水で洗います。

優しくジャブジャブしてキレイキレイ。

ミョウバンの媒染液に30分浸します。染料と繊維を結びつけて安定して染色させる工程ですね。

媒染後、刺し子糸を水洗いし手でぎゅっと脱水して、染め1セット目終了。

牛乳タンパク処理(白紐)の方が色が薄いように見えますね。

こちらは染め2セット目終了時の写真。

通気性が良いところに干して乾燥させた刺し子糸はどんなかんじでしょうか。

結果発表!

牛乳と豆乳のタンパク処理の違いで染まり具合が変わるのか実験

牛乳と豆乳のタンパク処理の違いで染まり具合が変わるのか実験

牛乳と豆乳のタンパク処理の違いで染まり具合が変わるのか実験

染めムラがかなりありますが、豆乳タンパク処理(黒紐)の方が色が濃く染まってると感じます。

理由は正直分かりませんが、コーヒー色素と豆乳のなんらかの成分が相性がいいのかもしれませんね。

もし自分で染めをやるときに濃く染めたい場合は、豆乳でタンパク処理してから染めてみたらよさそうですね。

よかったらご参考にしてください。ではでは。

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2025-01-26|
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